※トピックに性に関する話題があるので注意
ブログではお久しぶりです。新エピから一ヶ月以上経ってしかも次のエピソードがくるかもしれない直前にこれ出すのもどうかと思うんですが書いたので投稿します。あんまりまとまりがなくてほぼ走り書きだし特にオチとかはないですがそれでもよければどうぞ。
色欲って何?
アスモデウスの「色欲」に対するスタンス
まず今回のエピソードでかなり印象に残ったアスモデウスの台詞の話をさせてほしい。
Well I can tell ya', if you're lookin' for a love potion, you came to the wrong. Fuckin'. Guy. I don't fuck with that artificial bullshit. Lust, shouldn't be about force. It's an art! To be, earned! And enjoyed… It's all about that journey, to Pleasuretown… ya' feel me?
まぁ言わせてもらうなら、もし惚れ薬が欲しくて来たなら見当違いもいいところだ。人工的なまがいものなんてごめんだね。「色欲」の本質は強制されるものじゃない。アートだ!自分で手に入れるものだ!そして楽しむんだ…全ては快楽への道のりなんだ…わかるかい?
これっていわゆる性的同意の話ですよね。直接単語は出てきてなくても、オジーは「惚れ薬(あるいは媚薬)」を使って相手を自分の思い通りにするという事を毛嫌いしてるみたいなので、そう解釈していいと思います。「色欲」って聞いた時、多分「性欲のまま好き勝手すること」と解釈する人もいると思うんですが、オジーの理念では相手を無理やり自分に付き合わせたり、暴力を振るって従わせるようなものは「色欲」とは呼べないと言う感覚なのかなと思います。どちらかと言うと元からある欲望を引き出すみたいなイメージで、その気のない人を強制的に…って言うのは違うんじゃないかな。その欲望で最終的に自分が身を持ち崩したり失脚したりするのも含めて「7つの大罪」の一つではあるけど、他人に強制する事は話が別って感じかな。こういう倫理観が最低限あるのってヘルヴァみたいなエログロありの作品でも安心(?)して観れるかに関わるので、色欲に対する解釈としても興味深いです。
なぜフィザローリとアスモデウスの関係は『スキャンダル』なのか?
ちょっと話は変わって、2022年用の予告編でも話題を呼んだフィズとオジーの関係について。
Lust's eternal bachelor & hell's most famous jester co-habiting
「色欲」の永遠の独身貴族と地獄の最も有名な道化師が同棲
Sin of lust drops off… into romance?(画面右下の一文)
「色欲の大罪」がロマンスへと堕落?
ちょっと見づらいかもですが大体こういう事が書いてあるみたいです。
色欲の階層ではオジーは恋愛やロマンスではなく純粋に「色欲」だけを愛するアイコンみたいな扱いなんですかね。私見が入りますが、要するに「肉体的なつながり・快楽」を追い求めるのが「色欲」だと解釈するなら、恋愛や結婚みたいな関係はどちらかというと「精神的なつながり」であるからここまでタブー視されてるのかも。今回のエピソード冒頭でも、従業員が入ってきた時、「恋人同士の戯れではなくあくまでも恋愛感情のない行為である」って名目で誤魔化そうとしてたので、別にあの二人に肉体関係がある事は問題ではないみたいですよね。オジーの店の客にはカップルが多いので、恋愛自体がタブー視されているわけではないと思いますが、オジー本人は「色欲を代表する存在」でもあるので、「恋愛を介さずあくまでも肉体的快楽だけを求める」人物像を求められているから二人が恋人であることがスキャンダルになるんじゃなかろうか。
個人的な話ですが、自分は無性愛者(Aセクシャル/アセクシャル)なので、「恋愛関係=肉体関係とは限らない」「恋愛と性愛はセットの事もあるけどそれぞれ独立したもの」という考え方は価値観が合うので好きです。今回は「性愛があってもいいけど恋愛はダメ」というかなりのレアケースですが。
ゴエティアの者ども
オジーとストラス
今回の騒動の中でオジー側にはストラスが付いていたわけですけど、この2人の関係性って結構面白いですね。シーズン1第7話での感じからしてあんまり仲良くないというか、オジーはストラスに対するあたりが強かったりするのかと思ってたんですが、別にそういうわけでもないんですよね。
むしろフィズがブリッツの事を嫌いじゃなかったら特に断ることもなくある程度協力してくれそうな様子だったし、実際今回のエピソードでフィズからOKが貰えたらクリスタルをストラス経由でブリッツに譲る事自体はオジー的にはそんなに問題ないみたいだったし。ストラスにしても第7話の事があったけどオジーがトラブルに巻き込まれた時に見返りを求めるでもなく協力してたしね。
そもそも第7話ではオジーは「ストラスが自分の持っているものを投げ打ってでもブリッツとの不倫関係を持っている」と解釈した上で「それこそ『色欲』だ!(That's the spirit of lust)」と言ってるので、よく考えたらオジーには別にことさら責めたり馬鹿にしてるつもりはなかったのかも(How the mighty do fallとは言ってるけど)。
もっとこの二人含めたゴエティアの事知りたいね。
サーカスのこどもたち
ブリッツとフィズの過去
ようやくブリッツ(と周りの人達)にとって人生が一変した出来事の詳細が明かされてきましたね。もうこのエピソードをご覧になった方々は分かっていると思いますが、ブリッツに顔や身体の火傷(白い痕)を残し、フィズを今の身体にした原因になったのが2人が育ったサーカスでの大規模な火事で、その間接的な原因になったのはブリッツが押しのけた人の持っていたケーキのろうそくだったと。フィズ視点では花火の暴発の後ブリッツが自分を見捨てて逃げたように見えていたし、ブリッツは(まだハッキリとは明言されていないが)お母さんによくない事が起こってそれどころじゃなくなってしまったと。
………キツすぎない?
ブリッツも自分のせいだとは言ってるけど事故みたいなもの(というか事故)だし、本人にとってもまだ(おそらく)まだ10代の頃にあんな出来事を経験したらトラウマになりそうだから正直そんなに強くブリッツを責められないよ…
でも二人にとって決定的な亀裂になったのは事故そのものよりも事故の後にブリッツはフィズが「会いたくない」と言っているからと面会を拒否されて、フィズの方はブリッツが来た事を知らされてすらいなかったことで起きたすれ違いなんだろうね。フィズも「なんでこの事を話そうとしてくれなかった?!会いに来てくれなかった?一度でも十分だったのに!」って言ってたし…15年経って全部水に流すとはいかなくても、誤解を解いてひとまず関係を修復できて良かったね。(それはそれとしてフィズの誕生日カードに「お前が息子だったらよかったのに(I wish you're my son)」って書いた親父マジふざけんな)
ちゃんと話し合えお前ら
ブリッツとストラスのすれ違い
正直言って個人的にはこのエピソードで一度もブリッツとストラスが直接顔を合わせたり会話する場面がなかったのが意外だった。よく考えれば、クリムゾンからの脅迫ビデオにブリッツが映るなり、フィズが帰って来るシーンでブリッツも付き添って来てストラスと鉢合わせたり、2人が顔を合わせる(少なくともブリッツが今回の騒動に巻き込まれている事をストラスが知る)展開があっても別に不自然ではない。それでも敢えてこの2人が合流しない展開だったのは恐らく意図的だろう。
2人が顔を合わせる事は無かったものの、今回のメインキャラクターと言ってもいいフィズとオジーとのやり取りは今後に響きそうな重要な内容になっていましたね。
Asmodeus: Hmhmhm, still gettin' yo' kink on with that feisty imp?
Stolas: Aha, well, um, that's actually what I'm here about! You see, I, um…. seem to have found myself with… feelings. For him. And, I'm not sure if it's a mutual thing…
アスモデウス:ふむ、まだ「お楽しみ」なのかな、あのじゃじゃ馬インプとは?
ストラス:はは、その、あー、実はまさにその事で来たんだ!つまり、私は…好意を持っているらしい。彼に。けれど、彼もそうなのかは分からなくて…
Stolas only cares about having a rugged peasant raw-dog him into his mattress, it’s nothing… y'know…
ストラスは荒っぽい庶民にマットレスに押し倒される事にしか興味なんてないんだ、それ以上のことなんて…
I mean Stolas is just a loud thirsty bitch who loves feelin' the thrill of getting dicked by the lower class. It's a novelty to him.
要するにストラスは自分よりも低い身分のやつにヤられるスリルが好きなだけのただのやかましい発情期野郎なんだよ。あいつにとってはただの珍しいおもちゃなんだ。
Blitzo: And then, he'll call me to see how "my day was!" and he'll pretend to care about me, and comment on my photos, and LAUGH AT MY JOKES-
Fizzarolli: Oh, well that's "definitely" your clue right there that it's all bullshit.
Blitzo: I KNOW, RIGHT?
ブリッツ:そしたら、あいつは俺に電話してきて今日は何があったか聞いてきやがる!俺の事を気にかけてるふりして、俺の写真にコメントしたり、俺のジョークに笑ったりー
フィザローリ:なるほど、そりゃ間違いなく全部嘘だって証拠だな
ブリッツ:そうだろ?!
Blitzo: He's just a fake, privileged asshole!
Fizzarolli: Sound like you just hate him for being a prince. Because no one, and I mean NO ONE pretends to care that much just for a cheap lay.
ブリッツ:あいつはただのホラ吹きの、特権階級のクソ野郎だ!
フィザローリ:お前そいつが「王子」なのが気に入らないように聞こえるぞ。なんたって誰も、誰一人だぞ、ただの性処理相手をそこまで気にかけてるふりなんかしないからな。
こうして見るとブリッツもストラスも「自信がない」んでしょうね。ストラスがブリッツは自分に嫌々付き合ってるだけかもしれない、と思ってるのは分かりやすいですが、ブリッツは一見そういう事で悩んでなさそうなのが周りから誤解されるところなんだろうな。「自分のジョークで本気で笑う奴なんているわけがない」「自分を気にかけてくれる人なんているわけがない」って思ってるからどれだけストラスが利益のためじゃなく純粋に気にかけていてもブリッツは全部嘘だと考えるんだな…フィズは「そんなわけないだろ」と思ってるみたいですが。どこかでこのすれ違いがちゃんと解消されるんですかね。
Asmodean crystal
I know your demons are some of the only ones who can traverse freely and legally. I was wondering if you could assist me in… finding a way he could too?
貴方のところの悪魔が合法的に、自由に別の世界へ移動できる限られた悪魔の一部だとは分かっていますが、お力添えをいただけないかと…彼にもその手段がないか探すのを。
アスモデウスから主にサキュバス(インキュバス)に提供されている、人間界への移動手段かつ人間に変身するためのアイテム。ストラスがアスモデウスにこのクリスタルを譲ってもらえないかと交渉していたのはブリッツが仕事のために人間界へ行く手段を持てるように…ということですが。
ストラスは「ブリッツが自分と関係を持たなくても(グリモワールがなくても)人間界へ行く手段を確保できるように」行動しているわけですね。ここでひとつ前のトピックを思い出してみましょう。ブリッツ視点からだと「ストラスは自分との関係を続けたくないから代わりの手段を用意している」と捉えられる可能性大です。すれ違いが加速する予感しかしない。着々と今後の展開への布石が用意されていってますね。
【余談】今後のエピソードって…
Twitterで先取り公開されていたヘルヴァS2後半のエピソードのタイトル(の一部)について
Mammon's magnificent musical mid-season special (ft. Fizzarolli) (マモンのマグニフィセントなシーズン中盤ミュージカルスペシャル ft.フィザローリ)
現時点では「次のエピソード」になりますね(この記事を仕上げてる時点で予定通りなら明日公開です)。もうタイトルで大体どういうエピソードか説明されてますが。やたらMが並んでるな。
2021年の予告編にあったブリッツとフィズの回想っぽいシーンやマモン関連のシーンは恐らくこのエピソードからだと思います。前話にあたるシーズン2第6話でフィズとオジーの会話にマモンの名前や「コンテストのリハーサル」にフィズが行く、といった話が出ていたので、残ったフィズとオジーの場面もこのエピソードの可能性が高そう。新曲たくさんありそうで楽しみですね。
The full moon(満月)
どう考えてもブリッツとストラスに何かある。むしろこのタイトルであの2人じゃなかったら腰抜かす。クリスタルの件もあってとんでもなく胸と胃が痛い話になるような予感がする。
Apology tour(謝罪巡り)
何となく不安になるタイトルです。謝罪する事がありそうなキャラクターがダントツでブリッツなので多分ブリッツの話ですよね。投稿にはビールのジョッキで乾杯してる絵文字もありますが果たして…
個人的には「謝罪」ってキーワードもあるし、ヴェロシカやバービーが再登場しそうだと思います。フィズと和解できた事で他の人ともうまく折り合いが付けられるようになるといいね、ブリッツ。
Ghostf¥%kers(ゴーストファッカーズ)
『ゴーストバスターズ』のパロディタイトルだと言う事しか正直分からないです。多分前の話とガッツリつながってる話ではないのかな。というか「ゴースト」ってあの世界に存在するのか?
画像出典:HELLUVA BOSS - Oops // S2: Episode 6 (Vivziepop) https://youtu.be/y1sF6ZeASU0?si=26OGqFRcWCIyN6O_