Hemmy-Jam-Pot

海外アニメとかゲームとかの何かを書きたい。

ハズビンホテル/ヘルヴァボス解説 7つの大罪と地獄の階層(Seven Deadly Sins and The Rings of Hell)

※『ハズビン・ホテルへようこそ』、『ヘルヴァボス』のネタバレを多少含みます。事前に分かる以上の情報を一切入れたくない場合は一通り両シリーズを鑑賞してから読む事をおすすめします。

 

傲慢の階層(Pride Ring)

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ハズビン・ホテルへようこそ(Hazbin Hotel』、『ヘルヴァボス(Helluva Boss)』の主な舞台となる階層。地獄の最上階にあたる。死後、地獄に落ちた人間(=罪人/Sinners)がとどまる階層。空は赤色。年に一度、天国からやってくる「エクスターミネーター」によって罪人たちの虐殺(エクスターミネーション)が行われる。増え続ける罪人によって人口過密状態であるらしい。罪人の他にも、ブリッツたちをはじめとしたインプ(Imp)、ストラスなど貴族のような立ち位置のアルス・ゴエティア(Ars Goetia)の悪魔といった地獄生まれ(Hellborn)の悪魔も住んでいる。

主な都市は「ペンタグラムシティ(Pentagram City)」で、街の中心部にはエクスターミネーションまでの日数をカウントする時計塔や天国の大使館があるほか、「人食いタウン(Cannibal Town)」などいくつかの区画に分かれている。

I.M.Pのオフィスがあるのは「インプシティ(Imp City)」と呼ばれる街で、「第二のサークル(second circle)」に位置するようだが「サークル」については情報が少ないため詳細は不明。名前にインプと入っているがインプ以外の悪魔も見られる。

 

7つの大罪の悪魔:ルシファー(Lucifer)

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「地獄の王」。フルネームはルシファー・モーニングスター(Lucifer Morningstar)。元々は天国の天使の一人だったが、地獄が生まれる原因を作った事でリリスと共に罰として地獄へと落とされた。リリスとの間に娘・チャーリーがいるが、二人とは別居中。罪人たちの更生を信じるチャーリーとは対照的に、自由意思を与えられた人間たちの行いに失望しており、更生にも疑問を持っていたが、チャーリーとの対話の中で考えを変え、彼女の夢を支えるようになる。

 


憤怒の階層(Wrath Ring)

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ヘルヴァボスS1E5、S2E4にて登場。空はオレンジ色。西部劇の舞台のような風景が目立つ。農業が盛んな地域がある様子で、毎年決まった時期に力比べのゲームのコンテストとともにストラスの魔導書を使って中秋の満月を望む祭り(Harvest Moon Festival)が開催されている(S1E5)。火山のようなものが多数見られるほか、ストライカーが隠れ家として利用している炭鉱(廃坑?)が存在する。インプ以外の種族の悪魔がブリッツを指して「Wrathian(『憤怒の階層の出身者』の意)」と呼んでいた(S2E4)事から主な住民はインプと思われ、モクシー、ミリーを含む多くのインプの出身地であるらしい(ちなみにブリッツはインプだが憤怒の出身ではない)。ブリッツによると憤怒の階層は「『近親交配のアホども(Inbred chuckle-fucks)』でいっぱい」だと言われているらしいが、真偽不明(S1E5)。


7つの大罪の悪魔:サタン(Satan)

現時点で名前のみ登場。ベルゼバブ曰く「(実の兄弟ではないが)兄弟のようなもの」らしい(S1E8)。インプたちが時折「Satan fucking dammit(通常Satanの部分はGod)」などのようなスラングを使う事から、インプにとっては「神」のような立ち位置の可能性がある。

 


暴食の階層(Gluttony Ring)

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ヘルヴァボスS1E8にて登場。空は黄色。ベルゼバブ(ビー)が開催したパーティーに多くのヘルハウンドやインプが集まっている様子が見られた。

 

7つの大罪の悪魔:ベルゼバブ(Beelzebub) 

※英語では「ビエルサバブ」のような発音

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S1E8にて登場。通称「クイーン・ビー(Queen Bee)」。

どこからともなくケーキやパイ、わたあめなどの食べ物を召喚したり、食べ物や飲み物のサイズを自在に変える事ができる。パーティーでは自身より位の低い悪魔たちにも親しげに接しており、参加者が酒や食べ物などを楽しんでいるかを気にかけていた。ブリッツが無茶な飲酒で「酔っ払ってわざと問題を起こしているように見える」事を心配してルーナに様子を見に行くよう進言するなど、トラブルが起こらないよう気を配る様子も見られた。ヘルハウンドのヴォルテックスとは恋人同士。

彼女の名前を冠した「Beelzejuice」というドリンクの名前が『ハズビン・ホテル』『ヘルヴァボス』双方で度々出てくる。

 


強欲の階層(Greed Ring)

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ヘルヴァボスS1E2、S2E1、S2E3、S2E6、S2E7にて登場。空は緑色。街並みには工場が数多く見られ、大量のスモッグや煙が空を覆っている。「ルールーランド(Loo Loo Land)」という遊園地があるが、ルシファーの「ルールーワールド(Lu Lu World)」のパクリだと言われている(S1E2)。「Notamafia Town」と呼ばれる街にマフィアを率いるモクシーの父・クリムゾンの屋敷がある(S2E3)。アスモデウス曰く「Ransom(身代金)」と呼ばれている街があるらしい(S2E6)。毎年マモンによってピエロのコンテストが開催されている(S2E7)。


7つの大罪の悪魔:マモン(Mammon)

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S2E7にて登場。アスモデウスからは「マム(Mam)」とも呼ばれていた。

強欲を象徴する悪魔だけあり金儲けに余念がなく、貧乏人には冷たい。毎年開催しているピエロのコンテストの10年連続チャンピオンであるフィズは稼ぎ頭であるらしく、シリアルから本人そっくりのロボットまでありとあらゆるコラボ商品を販売していた。一方で、フィズ本人をきちんと気にかけているとは言いがたい状態だったようで、無理な仕事もさせていた様子。昔はマモン自身もパフォーマンスをしていたらしいが、今は行っていない。アスモデウスによると「地獄の始まりからお互いを知っている」が、アスモデウスがマモンを「自分勝手で人を操るクソ野郎(selfish, manipulative piece of shit)」と言った事からも関係は良好とは言えない。

 


色欲の階層(Lust Ring)

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ヘルヴァボスS1E7、S2E6にて登場。空は青色。人気の予約制クラブ「Ozzie's」がある(S1E7)ほか、アスモデウスの住む建物やセックストイの工場がある模様(S2E6)。ネオン街のような街並みが特徴。

 

7つの大罪の悪魔:アスモデウス(Asmodeus)

 ※英語では「アスモディアス」のような発音

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“I don't fuck with that artificial bullshit. Lust, shouldn't be about force. It's an art!”

「あんな人工的なまがいものなんてごめんだね。『色欲』は強制されるものじゃない、アートなんだ!」(S2E6)


S1E7にて初登場。通称「オジー(Ozzie)」または「オズ(Ozz)」。色欲の階層の新聞にて「King of Ozz」「Lust's eternal bachelor(『色欲』の永遠の独身貴族)」とも称されている(S2E6)。

「Ozzie's」のオーナーであり、前述した工場を監督する立場でもある様子。「Ozzie's」では「色欲らしさ」を重要視しているらしく、モクシーがラブソングを披露した事に不満を持って舞台上に乱入した。一方で私生活ではフィザローリ(フィズ)とは恋人同士で同居しているようだが、S2E7終盤まで関係を公にはしていなかった(ただし半ば公然の秘密と化していた様子)。性に関しては過激な事を好む一方、媚薬などを使って他人に何かを強要する事を毛嫌いするなど、「色欲」のあり方について自分なりの信念を持っている。クリムゾンからは「7つの大罪の中で最も弱く、脅威にならない(the weakest and most non-threatning of the sins)」と言われていたが、実際の彼の悪魔としての強さは不明(S2E6)。

サキュバス達が人間に変身し、また地獄と人間界を移動する手段として使われる「アスモディアン・クリスタル(Asmodean Crystal)」を管理している。

 


嫉妬の階層(Envy Ring)

今までに登場なし、その他情報なし


7つの大罪の悪魔:???

名前のみの登場等も一切なし

※2023年6月時点のVivziepopによるツイートで「Leviathan(レヴィアタンまたはリヴァイアサン)とサタンの最終デザインに取り掛かっている」との言及があるので名前はLeviathanで確定か(投稿:https://x.com/vivziepop/status/1673042088320192512?s=61&t=3tDXBJCXTB6IlhnObYzFTQ

 


怠惰の階層(Sloth Ring)

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ヘルヴァボスS2E4、S2E5に登場。空はピンク色で島のようなものが浮いている。大規模な病院やブリッツの双子の姉妹が滞在していたリハビリ施設などがある。


7つの大罪の悪魔:ベルフェゴール(Belphegor)

“I would have thrown a bigger one, but I couldn't convince Belphegor to let me break into her stash of party drugs. SO fucking lame. I mean, I usually just steal them but Belle changed the locks.”

「もっと大きいパーティーにしたかったんだけど、ベルフェゴールの秘密のパーティードラッグに手をつけさせてもらえなかったんだよね。マジで最悪。いつもなら普通に盗むんだけどベルがロックを変えててさ。」


S1E8にてクイーン・ビーから言及された。現時点で登場はしていないが、ビーからは「ベル」と呼ばれていたほか、会話の中で「彼女」と言われていた事から恐らく女性。また、『ハズビン・ホテル』第5話にてチャーリーの電話の連絡先一覧にベルフェゴールの名前がある事が確認できる。ビーの「パーティードラッグをベルの所から盗み出すつもりだったがロックを変えられていた」という主旨の発言と、怠惰の階層に病院などの医療施設がある事から、地獄における薬物の管理に携わっている可能性が高い。

 


おまけ:階層間の移動

元人間である罪人は傲慢以外の階層には移動できないと過去に明言されている(https://x.com/impmurderpros/status/1337287692082503680?s=61&t=3tDXBJCXTB6IlhnObYzFTQ)。ただし、「規則として罪人には移動が許されていない」のか「(魔法などによって)物理的に罪人の移動が制限されている」のかは不明。

一方で地獄生まれの悪魔たちは、7つある地獄の階層を移動する事ができる。今までに登場した移動手段としては以下のものが挙げられる。

  • エレベーター

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S1E7にて登場。7つの階層全てに開通しているらしきエレベーター。時刻表に「Direct」の表記があるため、特定の階層に直通している便と各階層に順に止まる便があると思われる。

シーズン1、2を通してブリッツたちが傲慢の階層から強欲、憤怒、暴食、怠惰の階層などに自前のバンで移動しているため、特殊な乗り物でなくとも階層間の移動は可能な様子。

  • ヘリコプター

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S2E3にて、クリムゾンが派遣させたヘリコプターでI.M.P.のメンバーが移動。専用のエレベーターがある様子。

S2E4にて、ストライカーがストラスを誘拐した際に傲慢の階層から憤怒の階層の炭鉱まで愛馬(Bombproof)で移動。

  • ポータル

S1E7にて、ストラスが傲慢の階層から色欲の階層へ直接魔法でポータルを開いて移動。


余談:スマホアプリと7つの大罪

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S1E7のブリッツのスマホのホーム画面にあるアプリのいくつかは7つの大罪と対応している。(画像出典:https://x.com/calisdraws/status/1455229953071538186?s=61&t=3tDXBJCXTB6IlhnObYzFTQ

Lucimaster - ルシファーの名前が入っている→傲慢

Satan's Workouts - サタンの名前入り、名前から筋トレ用アプリ?→憤怒

Bee Eats - Uber Eatsのパロディ、ビーの名前が含まれる→暴食

Moneymakerz Bank - マモンの顔のシンボル、銀行口座/資産管理アプリ?→強欲

Lustinder - オジーを模したアイコン、Tinderのパロディ→色欲

Envee - TikTokのアイコンのパロディ、名前はEnvy(嫉妬)のもじり→嫉妬

Sleepy Pillz - 前述したベルフェゴールと薬の関係、名前から睡眠薬の管理アプリ?→怠惰

 

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ヘルヴァボスS2第6話“Oops” 雑記

※トピックに性に関する話題があるので注意

ブログではお久しぶりです。新エピから一ヶ月以上経ってしかも次のエピソードがくるかもしれない直前にこれ出すのもどうかと思うんですが書いたので投稿します。あんまりまとまりがなくてほぼ走り書きだし特にオチとかはないですがそれでもよければどうぞ。

 

色欲って何?

アスモデウスの「色欲」に対するスタンス

まず今回のエピソードでかなり印象に残ったアスモデウスの台詞の話をさせてほしい。

 

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Well I can tell ya', if you're lookin' for a love potion, you came to the wrong. Fuckin'. Guy. I don't fuck with that artificial bullshit. Lust, shouldn't be about force. It's an art! To be, earned! And enjoyed… It's all about that journey, to Pleasuretown… ya' feel me? 

まぁ言わせてもらうなら、もし惚れ薬が欲しくて来たなら見当違いもいいところだ。人工的なまがいものなんてごめんだね。「色欲」の本質は強制されるものじゃない。アートだ!自分で手に入れるものだ!そして楽しむんだ…全ては快楽への道のりなんだ…わかるかい?


これっていわゆる性的同意の話ですよね。直接単語は出てきてなくても、オジーは「惚れ薬(あるいは媚薬)」を使って相手を自分の思い通りにするという事を毛嫌いしてるみたいなので、そう解釈していいと思います。「色欲」って聞いた時、多分「性欲のまま好き勝手すること」と解釈する人もいると思うんですが、オジーの理念では相手を無理やり自分に付き合わせたり、暴力を振るって従わせるようなものは「色欲」とは呼べないと言う感覚なのかなと思います。どちらかと言うと元からある欲望を引き出すみたいなイメージで、その気のない人を強制的に…って言うのは違うんじゃないかな。その欲望で最終的に自分が身を持ち崩したり失脚したりするのも含めて「7つの大罪」の一つではあるけど、他人に強制する事は話が別って感じかな。こういう倫理観が最低限あるのってヘルヴァみたいなエログロありの作品でも安心(?)して観れるかに関わるので、色欲に対する解釈としても興味深いです。

 


なぜフィザローリとアスモデウスの関係は『スキャンダル』なのか?

ちょっと話は変わって、2022年用の予告編でも話題を呼んだフィズとオジーの関係について。

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Lust's eternal bachelor & hell's most famous jester co-habiting

「色欲」の永遠の独身貴族と地獄の最も有名な道化師が同棲

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Sin of lust drops off… into romance?(画面右下の一文)

「色欲の大罪」がロマンスへと堕落?

 

ちょっと見づらいかもですが大体こういう事が書いてあるみたいです。

色欲の階層ではオジーは恋愛やロマンスではなく純粋に「色欲」だけを愛するアイコンみたいな扱いなんですかね。私見が入りますが、要するに「肉体的なつながり・快楽」を追い求めるのが「色欲」だと解釈するなら、恋愛や結婚みたいな関係はどちらかというと「精神的なつながり」であるからここまでタブー視されてるのかも。今回のエピソード冒頭でも、従業員が入ってきた時、「恋人同士の戯れではなくあくまでも恋愛感情のない行為である」って名目で誤魔化そうとしてたので、別にあの二人に肉体関係がある事は問題ではないみたいですよね。オジーの店の客にはカップルが多いので、恋愛自体がタブー視されているわけではないと思いますが、オジー本人は「色欲を代表する存在」でもあるので、「恋愛を介さずあくまでも肉体的快楽だけを求める」人物像を求められているから二人が恋人であることがスキャンダルになるんじゃなかろうか。

個人的な話ですが、自分は無性愛者(Aセクシャル/アセクシャル)なので、「恋愛関係=肉体関係とは限らない」「恋愛と性愛はセットの事もあるけどそれぞれ独立したもの」という考え方は価値観が合うので好きです。今回は「性愛があってもいいけど恋愛はダメ」というかなりのレアケースですが。

 

ゴエティアの者ども

ジーとストラス

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今回の騒動の中でオジー側にはストラスが付いていたわけですけど、この2人の関係性って結構面白いですね。シーズン1第7話での感じからしてあんまり仲良くないというか、オジーはストラスに対するあたりが強かったりするのかと思ってたんですが、別にそういうわけでもないんですよね。

むしろフィズがブリッツの事を嫌いじゃなかったら特に断ることもなくある程度協力してくれそうな様子だったし、実際今回のエピソードでフィズからOKが貰えたらクリスタルをストラス経由でブリッツに譲る事自体はオジー的にはそんなに問題ないみたいだったし。ストラスにしても第7話の事があったけどオジーがトラブルに巻き込まれた時に見返りを求めるでもなく協力してたしね。

そもそも第7話ではオジーは「ストラスが自分の持っているものを投げ打ってでもブリッツとの不倫関係を持っている」と解釈した上で「それこそ『色欲』だ!(That's the spirit of lust)」と言ってるので、よく考えたらオジーには別にことさら責めたり馬鹿にしてるつもりはなかったのかも(How the mighty do fallとは言ってるけど)。

もっとこの二人含めたゴエティアの事知りたいね。

 

サーカスのこどもたち

ブリッツとフィズの過去

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ようやくブリッツ(と周りの人達)にとって人生が一変した出来事の詳細が明かされてきましたね。もうこのエピソードをご覧になった方々は分かっていると思いますが、ブリッツに顔や身体の火傷(白い痕)を残し、フィズを今の身体にした原因になったのが2人が育ったサーカスでの大規模な火事で、その間接的な原因になったのはブリッツが押しのけた人の持っていたケーキのろうそくだったと。フィズ視点では花火の暴発の後ブリッツが自分を見捨てて逃げたように見えていたし、ブリッツは(まだハッキリとは明言されていないが)お母さんによくない事が起こってそれどころじゃなくなってしまったと。

………キツすぎない?

ブリッツも自分のせいだとは言ってるけど事故みたいなもの(というか事故)だし、本人にとってもまだ(おそらく)まだ10代の頃にあんな出来事を経験したらトラウマになりそうだから正直そんなに強くブリッツを責められないよ…

でも二人にとって決定的な亀裂になったのは事故そのものよりも事故の後にブリッツはフィズが「会いたくない」と言っているからと面会を拒否されて、フィズの方はブリッツが来た事を知らされてすらいなかったことで起きたすれ違いなんだろうね。フィズも「なんでこの事を話そうとしてくれなかった?!会いに来てくれなかった?一度でも十分だったのに!」って言ってたし…15年経って全部水に流すとはいかなくても、誤解を解いてひとまず関係を修復できて良かったね。(それはそれとしてフィズの誕生日カードに「お前が息子だったらよかったのに(I wish you're my son)」って書いた親父マジふざけんな)

 

ちゃんと話し合えお前ら

ブリッツとストラスのすれ違い

正直言って個人的にはこのエピソードで一度もブリッツとストラスが直接顔を合わせたり会話する場面がなかったのが意外だった。よく考えれば、クリムゾンからの脅迫ビデオにブリッツが映るなり、フィズが帰って来るシーンでブリッツも付き添って来てストラスと鉢合わせたり、2人が顔を合わせる(少なくともブリッツが今回の騒動に巻き込まれている事をストラスが知る)展開があっても別に不自然ではない。それでも敢えてこの2人が合流しない展開だったのは恐らく意図的だろう。

2人が顔を合わせる事は無かったものの、今回のメインキャラクターと言ってもいいフィズとオジーとのやり取りは今後に響きそうな重要な内容になっていましたね。

 

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Asmodeus: Hmhmhm, still gettin' yo' kink on with that feisty imp?

Stolas: Aha, well, um, that's actually what I'm here about! You see, I, um…. seem to have found myself with… feelings. For him. And, I'm not sure if it's a mutual thing…

アスモデウス:ふむ、まだ「お楽しみ」なのかな、あのじゃじゃ馬インプとは?

ストラス:はは、その、あー、実はまさにその事で来たんだ!つまり、私は…好意を持っているらしい。彼に。けれど、彼もそうなのかは分からなくて…

 

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Stolas only cares about having a rugged peasant raw-dog him into his mattress, it’s nothing… y'know…

ストラスは荒っぽい庶民にマットレスに押し倒される事にしか興味なんてないんだ、それ以上のことなんて…

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I mean Stolas is just a loud thirsty bitch who loves feelin' the thrill of getting dicked by the lower class. It's a novelty to him.

要するにストラスは自分よりも低い身分のやつにヤられるスリルが好きなだけのただのやかましい発情期野郎なんだよ。あいつにとってはただの珍しいおもちゃなんだ。

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Blitzo: And then, he'll call me to see how "my day was!" and he'll pretend to care about me, and comment on my photos, and LAUGH AT MY JOKES-

Fizzarolli: Oh, well that's "definitely" your clue right there that it's all bullshit.

Blitzo: I KNOW, RIGHT?

ブリッツ:そしたら、あいつは俺に電話してきて今日は何があったか聞いてきやがる!俺の事を気にかけてるふりして、俺の写真にコメントしたり、俺のジョークに笑ったりー

フィザローリ:なるほど、そりゃ間違いなく全部嘘だって証拠だな

ブリッツ:そうだろ?!

 

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Blitzo: He's just a fake, privileged asshole!

Fizzarolli: Sound like you just hate him for being a prince. Because no one, and I mean NO ONE pretends to care that much just for a cheap lay.

ブリッツ:あいつはただのホラ吹きの、特権階級のクソ野郎だ!

フィザローリ:お前そいつが「王子」なのが気に入らないように聞こえるぞ。なんたって誰も、誰一人だぞ、ただの性処理相手をそこまで気にかけてるふりなんかしないからな。


こうして見るとブリッツもストラスも「自信がない」んでしょうね。ストラスがブリッツは自分に嫌々付き合ってるだけかもしれない、と思ってるのは分かりやすいですが、ブリッツは一見そういう事で悩んでなさそうなのが周りから誤解されるところなんだろうな。「自分のジョークで本気で笑う奴なんているわけがない」「自分を気にかけてくれる人なんているわけがない」って思ってるからどれだけストラスが利益のためじゃなく純粋に気にかけていてもブリッツは全部嘘だと考えるんだな…フィズは「そんなわけないだろ」と思ってるみたいですが。どこかでこのすれ違いがちゃんと解消されるんですかね。


Asmodean crystal
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I know your demons are some of the only ones who can traverse freely and legally. I was wondering if you could assist me in… finding a way he could too?

貴方のところの悪魔が合法的に、自由に別の世界へ移動できる限られた悪魔の一部だとは分かっていますが、お力添えをいただけないかと…彼にもその手段がないか探すのを。


アスモデウスから主にサキュバスインキュバス)に提供されている、人間界への移動手段かつ人間に変身するためのアイテム。ストラスがアスモデウスにこのクリスタルを譲ってもらえないかと交渉していたのはブリッツが仕事のために人間界へ行く手段を持てるように…ということですが。

ストラスは「ブリッツが自分と関係を持たなくても(グリモワールがなくても)人間界へ行く手段を確保できるように」行動しているわけですね。ここでひとつ前のトピックを思い出してみましょう。ブリッツ視点からだと「ストラスは自分との関係を続けたくないから代わりの手段を用意している」と捉えられる可能性大です。すれ違いが加速する予感しかしない。着々と今後の展開への布石が用意されていってますね。

 

【余談】今後のエピソードって…

Twitterで先取り公開されていたヘルヴァS2後半のエピソードのタイトル(の一部)について

Mammon's magnificent musical mid-season special (ft. Fizzarolli) (マモンのマグニフィセントなシーズン中盤ミュージカルスペシャル ft.フィザローリ)

現時点では「次のエピソード」になりますね(この記事を仕上げてる時点で予定通りなら明日公開です)。もうタイトルで大体どういうエピソードか説明されてますが。やたらMが並んでるな。

2021年の予告編にあったブリッツとフィズの回想っぽいシーンやマモン関連のシーンは恐らくこのエピソードからだと思います。前話にあたるシーズン2第6話でフィズとオジーの会話にマモンの名前や「コンテストのリハーサル」にフィズが行く、といった話が出ていたので、残ったフィズとオジーの場面もこのエピソードの可能性が高そう。新曲たくさんありそうで楽しみですね。

The full moon(満月)

どう考えてもブリッツとストラスに何かある。むしろこのタイトルであの2人じゃなかったら腰抜かす。クリスタルの件もあってとんでもなく胸と胃が痛い話になるような予感がする。

Apology tour(謝罪巡り)

何となく不安になるタイトルです。謝罪する事がありそうなキャラクターがダントツでブリッツなので多分ブリッツの話ですよね。投稿にはビールのジョッキで乾杯してる絵文字もありますが果たして…

個人的には「謝罪」ってキーワードもあるし、ヴェロシカやバービーが再登場しそうだと思います。フィズと和解できた事で他の人ともうまく折り合いが付けられるようになるといいね、ブリッツ。

Ghostf¥%kers(ゴーストファッカーズ)

ゴーストバスターズ』のパロディタイトルだと言う事しか正直分からないです。多分前の話とガッツリつながってる話ではないのかな。というか「ゴースト」ってあの世界に存在するのか?

 

画像出典:HELLUVA BOSS - Oops // S2: Episode 6 (Vivziepop) https://youtu.be/y1sF6ZeASU0?si=26OGqFRcWCIyN6O_

 

ヘルヴァボス考察 悪魔の種族について

今までに登場した種族

インプ(Imp)


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  • 赤い肌、頭の2本のツノ、黄色い目、尻尾などが特徴。ツノの色は白黒のボーダー(男性に多い)、黒地に細い白線(女性に多い)、肌の色と同じ色(レア)などがある。髪の有無や色はばらつきがある。
  • 地獄での社会的地位がヘルハウンドと並んで最も低い。
  • 殺し屋(I.M.P.のチーム、ストラスを狙っていた暗殺者達など)、給仕・使用人(ストラスの屋敷の執事、オジーの店の従業員)、農家(ミリーの両親など憤怒の階層の住民)などの職業でよく見られる。
  • ミリーの両親の世代は戦争を経験したことがある?

ヘルハウンド(Hellhound)


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  • イヌやオオカミのような見た目
  • 地獄での社会的地位がインプと並んで低く、インプからも「ペット」「番犬」のように扱われている節がある(第5話)
  • 現時点でルーナ、ヴォルテックスは特別な道具なしで人間に変身可能(第3話)
  • ヘルハウンド専門の譲渡施設がある(第7話のブリッツとルーナの写真より)

サキュバス/インキュバス(Succubus/Incubus

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  • 赤〜ピンク色の肌、頭のツノ、黄色い目、背中の翼、尻尾が特徴。ツノはインプと異なり、肌と同じ色で先端部が黒い(全く黒い部分がないものからほぼ全体が黒いものまである)
  • 人間に変身して人間を誘惑する(目的は不明)
  • ヴェロシカが有名アーティストであること以外にはサキュバス達の具体的な職業などは不明

サメ型の悪魔

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  • サメのような顔やヒレを持ち、眼に同心円状の模様がある(この模様そのものは一部の他の悪魔にも見られる)
  • 2022年予告編に登場したモクシーの知り合いらしきキャラクターはこの種族と見られる

バフォメット(Baphomet)


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  • 全体的にヤギのような姿をしており、頭に火のついたロウソクのようなものがある。翼があるものとないものがいる。
  • 製作スタッフのTwitter投稿で名前が判明している

ピエロ姿の悪魔


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  • 頭にピエロの帽子のようなものを被っている。身体は骸骨のようなものや機械のようなものなど様々。緑色の衣装を着ているものが多い?

海洋生物に似た悪魔


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  • 大きく分けてクラゲに似たものと光沢のあるヒレを持つものがいる(例外的にチョウチンアンコウに似ているものもいる)
  • サメ型悪魔と同じ種族の可能性もある

アルス・ゴエティア(Ars Goetia)

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  • 他の悪魔達よりも社会的地位が高く、貴族・王族のような存在
  • 鳥の姿をしていることが多い?
  • 今分かっているアルス・ゴエティアの悪魔はストラス、アスモデウスパイモンアンドレアルフス(オクタヴィアとステラは元ネタとなった書物に名前がないオリジナルキャラ)
  • パイモンにはストラスの他に複数の子供がいる

考察

混血の悪魔の存在

実は既存キャラクターの中に異なる種族の悪魔同士のハイブリッドであると明言されたキャラクターがいる。

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ストライカーである。(かなり聞き取りづらいが、8月8日のウォッチパーティhttps://youtu.be/uwYGBaft958の28:41辺りで「ストライカーはインプなの?」という質問に対して「彼はハイブリッド」と回答)

見た目から、ストライカーはサメ型の悪魔と似た特徴があることが分かる。また、ストライカーはブリッツに対して「俺たちは同族よりも優れている」と語りかけていたことを考えると、まず同族=「(モクシーやミリーのような)インプ」のことだと推測できるので、ストライカーはインプとサメ型悪魔のハイブリッドなのではないかと推測できる。

ここでもう1つ気になるのが、ストライカーが自分と同格の存在として認めていたブリッツは単に「能力の高いインプ」なのか、それともストライカーと同じくハイブリッドであると言う意味で「同族よりも優れている」のかという点だ。

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気になる部分としては、シーズン2で初めて登場したブリッツの父親はツノがやたら大きいこと以外には普通のインプと同じ特徴を持っていたが、ブリッツの母親はツノにインプ特有の模様がないことが挙げられる。彼女のツノは肌の色とも違う黒一色で、同じ写真に写っているブリッツの双子の姉妹・バービーワイヤーの白い線が入ったツノとは微妙に異なっている。どちらかと言うとこのタイプのツノはサキュバスインキュバスのツノに似ているサキュバス特有の翼はないように見えるが、ブリッツの母親がインプではなくサキュバスサキュバスと他の悪魔のハイブリッドである可能性は充分あると思う。(仮にもしこの説が正しいとしても何故ストライカーはブリッツが他の悪魔の血を引いていることに気付けたのかは分からないが)

フィザローリは身分を偽っているのか?

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第7話の公開後に英語圏のファンの間で一時期フィザローリがロボットではなく、生身のオリジナルであるにも関わらず、機械の手足を持っている理由の議論が活発に行われていた。今のところ「事故や病気で手足を失ってサイボーグのような状態になった」という説が有力だが、中には「あえてフィザローリが自分からあの姿を選んだ」という説もある。上記の通り、ピエロ姿の悪魔の中にはフィザローリの手足とよく似た、機械のような身体の悪魔がいる。また、今のフィザローリは道化師らしい二股に分かれたよく動く帽子を被っているが、本来なら彼の頭にはインプのツノがあるはず。顔も子供の頃とは違って全体が白くなっていてインプの赤い肌は見えず、昔は額にあったブリッツと同じ印も隠れて見えない。今のフィザローリは、少なくとも人前に出る時の姿ではインプの特徴をほとんど取っ払ったような見た目をしていて、ピエロ姿の悪魔の種族だと言われても違和感がない。地獄では最底辺の地位にいるインプが、成り上がるための手段として地位の高い悪魔に見えるように自分自身を「改造」してしまったというのはあり得る話なのかもしれない…それでも事故か何かで彼がツノや手足を失って、同時にそれがブリッツの顔の白い痕と2人の不仲の原因という可能性が有力ではあるので、今後のシーズン2で掘り下げられるまでは推測するしかないのが現状なので、とにかく続きを待ちたい。

 

画像出典:https://hazbinhotel.fandom.com/wiki/Category:Episode_galleries 各話ギャラリーより

ヴァレンティノとオジーのクラブの営業体制ってかなり違うよねって話

 

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いや今する話か?って感じなんですけど。第7話から9ヶ月近く経って今日ようやく気付いたので。

第7話のフィザローリ登場シーンで熱烈すぎるファンにドン引きしたフィザローリが従業員用の無線らしきもので、恐らく警備員に「あの男は俺に近付けるなよ」って連絡してるシーンがありますよね。ここ見ると、アスモデウスの経営するOzzie'sは出演者/パフォーマーが不快に思った客には店が対処できるようにしてるんだなーとか思ってたんですが。

…『Addict』でこれに近い状況ありましたよね?

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このシーン。エンジェルダストがトラヴィス(ハズビンホテルのパイロット版でエンジェルと取引してた人)を蹴り飛ばしてるんですけど、要するにこれって客が近付きすぎたり演者にちょっかい出しても店側は対処してくれないんですよね。はっきりエンジェルが不快感を示してるわけではないけどまぁ、蹴ってるってことはそういうことだよな。

そもそもOzzie'sはカップルがメインの客層かつレストラン的な部分もある店で『Addict』でエンジェルがパフォーマンスしてるクラブはそういう店ではないっていう違いはあるんだろうけど、それにしても差がありますよね。

なんならOzzie'sは客はテーブルとかバーカウンターに座ってステージからある程度離れてて客がパフォーマーのところに押し寄せたりはしなさそうだけど、『Addict』のクラブは客は基本立ち見で簡単にステージに手が届く割に警備員とか近くに見当たらないし…クラブとか行ったことないので普通どうなのか分からないんですけどね。

店の様子を見る限りOzzie'sの方が労働環境が良さそうに見えるのは自分だけでしょうか。

 

『Addict』:https://youtu.be/ulfeM8JGq7s

ヘルヴァボス第7話『Ozzie's』:https://youtu.be/8zyGQquL8VM

ヘルヴァボスS2 sneak peak ちょっとだけ和訳とか

唐突ですがたまたま1ヶ月くらい前のイベントでチラ見せされたヘルヴァボスシーズン2の制作中のシーンの動画を見つけられたので和訳とかをします。動画はこちら→https://youtu.be/N9kLfufzdIA

冒頭から取っ組み合いに…というか一方的にルーナにボコボコにされているブリッツ。

Millie:What's this all about, honey?

Moxxie:Oh, Blitzo finally talk to her about her attitude to our clients.

Blitzo:(不明瞭) I just think some tweaks …(聞き取り不可)

Loona:I AM a (聞き取り不可)person! If I'm so terrible, how about you just grow up there and replace me?!

Blitzo:Okay, well maybe I… (しばらく聞き取り不可)Go to your desk!

ミリー「なんでこんな騒ぎになってるの、ハニー?」

モクシー「ブリッツがようやくルーナのクライアントへの態度のことで話をしてるんだ」

ブリッツ「(※わからん)」

ルーナ「そんなにアタシが酷いってんなら、アンタが子供みたいなマネやめて他の奴にアタシの代わりをさせたら?!」

ブリッツ「(※わからん)…自分のデスクにつけ!」

聞き取れない部分が多くて申し訳ないです。とりあえずモクシーによると、ブリッツがルーナの勤務態度について注意したところこの騒ぎになったと。モクシーはパイロット版の時もルーナの態度に不満があるようだったのでブリッツが注意したことに満足げ。ブリッツはなんとか穏便に済ませようとしているようですが、ルーナは怒りが収まらないのか気に入らないなら代わりを連れてくるなりなんなりしろと怒鳴ります。ただ、意外にもブリッツがここで引かずに言い返してちゃんと仕事をするようにルーナに強く言います。モクシーは満足げ。

と、ルーナが渋々持ち場に戻ったところでオクタヴィアがオフィスに忍び込みます。ブリッツ、モクシー、ミリーは気付いていない様子…

Moxxie:Sir, if I may say so, you're doing right thing. If we can't even hire a cheerful qualified receptionist, how can people trust us to massacre their greatest enemies for them? It's good for business.

モクシー「サー、僕に言わせてもらえば、あなたは正しいことをしてますよ。もし僕らが快く働いてくれる、仕事に適した受付係すら雇えなかったら、顧客に宿敵を虐殺することを任せてもらえると思いますか?ビジネスのためにはこれが良いんです」

1人受付にいるルーナと目が合うオクタヴィア。ルーナは特に何も言わずそのままオクタヴィアにブリッツの部屋へ忍び込ませるのを許し、オクタヴィアは保管されていたグリモワールを探し出します。(余談なんですけどモクシーのセリフがめちゃくちゃ聞き取りやすい…これがベテラン声優の力…)

Octavia:Take me to the stars.

Moxxie:Um… Sir?

Blitzo:Oh fuck.

オクタヴィア「星のところへ連れていって」

モクシー「あの…サー?」

ブリッツ「マジかよ」

オクタヴィアがポータルを開くと、流石に異変に気付いた3人が駆けつけますが、その目の前でオクタヴィアは開いたポータルの中へ入っていきます。

Blitzo:Loona?!

Loona:Oh yeah, you have a visitor.

ブリッツ「ルーナ?!」

ルーナ「そうそう、お客が来てたよ」

絶対根に持ってますね。さてここからどうなるのか…

ちょくちょく英語圏からこのスニークピークに関する考察とか見るんですが、一番ありそうなものとしてこの場面が予告編のブリッツが人間界にいるシーンと同じエピソードのものではないか?ってものでした。「星のところへ連れて行って」と言ったことで誤って人間界にオクタヴィアが飛ばされた可能性はありますよね。

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あと、この画像もヴィアの持っている紙に星のマークがあるし、よく見たらバッグに入っている本はグリモワールにも見えるし、少なくともこのシーンは今回のスニークピークと同じエピソードの可能性が高そう。

ここからは個人的な願望が入った妄言なんですが、最新話で幼少期のブリッツがストラスに「お前を雇ってやるよ!」と言っていたのが後々繋がってきたりしないかな…と思ってるので、ルーナとブリッツが揉めていたのを見るとルーナの代わりとしてではなくても、オクタヴィアも絡んでいるのでサポート役としてストラスに臨時メンバーとしてお呼びが掛かって人間界に同行する、みたいな展開もちょっとありそうだなと思ったり。ちょっとモクシーが “cheerful qualified receptionist” と(聞き取れた範囲では)言ったのと最新話での先述のブリッツのセリフに対するストラスの返事が “I hope I'm qualified!” だったのが偶然なのか意図的な一致なのかも気になってます。割とよく使う単語なので単なる偶然の一致かもしれませんが…続きが楽しみだ。

 

ヘルヴァボスS2第1話“The Circus(サーカス)” 和訳・解説①

新シリーズ、ヘルヴァボス和訳・解説こと「ヘルヴァボスで学ぶ英語表現」のコーナーです。今回は第1弾ことろくでなし親父エディションです。ストラスの父親・パイモンの使う単語から色々読み取れることもあるので、楽しんで頂ければ幸いです。あくまでも一部抜粋しての解説なので、全てのセリフは訳していないのでご注意を。あらすじをまとめた記事を同日に出しておく予定なので全体の流れはそちらをお願いします。

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Calm yourself, young prince. You know excitement is unbecoming of a Goetia.”

“Oh, right. But father told me, today is the day, I'm old enough to know my purpose and responsibility!”

「落ち着いてください若君、はしゃぐのはゴエティアの者としてふさわしくないのはお分かりでしょう。」

「あぁ、そうだね。でもお父さまが言ってたんだ、今日で僕は自分の使命と責任を知るのにじゅうぶん大きくなったんだって!」

  • unbecoming of ~:「〜にふさわしくない、〜に似合わない」unbecoming for ~やunbecoming to ~の形でよく使われるようです
  • purpose:「目的、意図」「(ものの)用途」など。この後のセリフと合わせて「地獄のために自分が働く目的」というような意味だと解釈したので上では「使命」としています。
  • responsibility:「責任」

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“There's my little, uh… Which son is this one? There's so fucking many…”

“Stolas, your highness.”

“Stolas! Yes! Ha! Right, right. That's the one! The owl boy. ”

「よく来た私の可愛い、あー… これはどの息子だったかな?なにせ大勢いるもんだから…」

「ストラスです、陛下」

「ストラス!そう!そうだ、そうだった。その子だ。“フクロウの坊や” だ。」

特に解説する部分はないんですけど、パイモンのダメ親父っぷりが分かるパートなので入れました。「フクロウの坊や」ってセリフに関しても考察の余地があるんですが、それは機会があれば別の記事で。

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“Well, my little one, it is finally your day of becoming a true part of the Goetia family. How good for you. Are you ready to know what you'll be meant to do to serve Hell?”

“Yes, father!”

“You will be entrusted with the study of the Earth's skies, the stars, the prophecies they hold, all that stuff.  Isn’t that fun? You will begin the studies of your Grimoire, which will grant you access to the mortal realm to study and observe, and you will grow to be a mighty Prince of Hell, with your own legions to lead and pass on your knowledge to!”

“I will do my best, father!”

「さて、我が子よ、いよいよ今日はお前が真のゴエティア一族の一員となる日だ。喜ばしいことだな。地獄に仕えるためにお前がすべきことを知る用意はできているか?」

「はい、お父さま!」

「お前は地球の天空や星々、星が紡ぐ予言の研究を任されることとなる。楽しそうだろう?お前はこれより、研究と観察に必要な人間の世界へ行く力をお前に授けるグリモワール(魔導書)の研究を始めることとなる。そしてお前自身が指導し、その知識を伝える軍団を携え、お前は地獄の強大な王子となるのだ!」

「僕がんばります、お父さま!」

  • “How good for you”:good for youは「おめでとう!」「よくやった!」といった意味合いで使われるので、「なんとめでたいことだろう」みたいな感じですかね。
  • serve:「仕える」「奉仕する」「尽くす」
  • entrusted with 〜:「~を任せられる、委託される」
  • grant:「授ける」
  • mortal realm:「人間の世界(人間界)」
  • observe:「観察する」「監視する」星や天体が対象なら「観測する」という意味にもなるそうです
  • legions:「軍隊、軍団」
  • pass on ~:「(知識や技能を)伝達する」

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“Wonderful! Also, son, you are destined to sire a precautionary addition to the Goetia family, so you are now engaged. Congratulations. Isn't she charming?”

「素晴らしい!それから、お前は万一の為の新たなゴエティア一族の子を作ることに決まっているから、婚約することになった。おめでとう。素敵なお嬢さんだろう?」

  • destined to ~:「~するように定められている」
  • sire:「(種馬が子を)生ませる」名詞なら「種馬」「(家畜などの)雄親」という意味です
  • precautionary:「用心のための」「予防の」
  • engaged:「婚約している」文脈によっては「~に従事している」という風にも使われます

…単語の解説を読んでもらえばお分かり頂けると思いますが、“sire” は通常人に対して使う単語ではないです。“precautionary addition”はつまり「万が一の時のために用意しておく跡継ぎ・追加人員」くらいの意味だと解釈してますが、この一文だけでもストラスが自分の意思とは関係なく「種馬」のように一族のため、家のために結婚して子を作ることを義務として強制されているのが分かるかと思います。

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“That's an ugly noise, son. Here, how about you cease this bitch crying?”

「醜い騒音だな、息子よ。ほら、そのやかましく泣くのをよしたらどうだ?」

  • cease ~ing:「~するのを終える、よす」

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“Hm, that usually works. Oh, would you like it if I took you to the circus in town? Children enjoy the circus, right? Would that distract you enough from your non-negotiable future marriage?”

「ふむ、いつもは上手くいくんだが。おお、町のサーカスに連れて行ったらお気に召すかな?子供はサーカスが好きなものだろう?それなら変えようのない未来の結婚からお前の気を逸らすのに十分か?」

  • distract:「気を逸らす」「気晴らしをする」
  • non-negotiable:「交渉不可能な」「交渉の余地がない」

「いつもは上手くいく」ってことは他の子供にもこういう「さあ泣き止むがよい」みたいな対応なんですかね。

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“Is there a spot that's close to the front, but also far enough that I don't have to-- ugh-- smell the poor?”

「他にもっと前列にあって離れられる席はないのか?ーーあ''あ、貧乏人の匂いから」

こっちも特に解説することはないんですが、パイモンがストラスと違って典型的で分かりやすい「貧しい者を見下す貴族」であることが分かるセリフなので入れました。

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“You ready, Blitzo?”

“Born ready!”

「準備いい?ブリッツォ」

「生まれた時から!」

Are you readyからAreがなくなったり、Be動詞を省略するのは英語では結構よくあります。

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“Okay, Blitzo, that's enough horsing around.”

「オーケー、ブリッツォ、『馬』鹿騒ぎはもう十分だよ」

  • horsing around:「ばか騒ぎをする」「ふざけ回る」ブリッツが風船で馬を作ったことと掛けたジョークですね!ここでパッとこういうジョークが出るあたりフィザローリはピエロとして優秀ってことなんだろうか。

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“My son doesn't have any friends, you see, and he liked the little clown boy. It's his birthday, he's so sad and I don't want to deal with him. Can I write a check?”

“Well, Fizzarolli is a big draw. He has a few more shows to be in today, so it would be pretty expensive.”

“No, no, the other one.”

“Blitzo?”

“Correct. How much?”

「息子はご覧の通り友達がいないが、あのピエロの少年を気に入ったらしい。今日はあの子の誕生日で、あの子はひどく悲しんでいるんだが…私は対処したくないものでね。小切手は使えるかな?」

「まぁ、フィザローリは大人気でしてね。今日もまだ出なきゃいかんショーがあるもんで、お代はそれなりに高くつくでしょうな」

「いやいや、もう1人の方だ」

「ブリッツォを?」

「その通り。いくらかね?」

  • deal with ~:「~に対処する」
  • check:write a checkで「小切手を切る」という意味
  • a big draw:「(映画などをさして)大当たり」要するに『沢山の人を呼び込めるもの』という意味

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“Wha- Well, he's my son. So… uh. Hm… ah, how much ya got in your pocket?”

“A wadded-up five and a slim fit condom.”

“Ah, that's plenty. Done.”

“Splendid. Fetch him for me and we will be on our way.”

「あ…いや、あいつは私の息子ですんで…うーん…あんた今の持ち合わせは?」

「丸まった紙幣(5ドル札?)と細身のコンドームがひとつ」

「ああ、十分だ。いいでしょう。」

「素晴らしい。我々は帰宅するのであの子を私の元まで届けるように」

  • wadded-up:「丸まった」「塊になった」
  •  fetch ~ for …:「…に~を取ってくる」猟犬などに対して「取ってこい」の意味で使われることもある単語で、今回の場合は「連れてくる」という意味でしょうか

それにしてもブリッツの父親がフィザローリの時は普通に金を請求していたのに対してブリッツの場合はまともに価値のあるものを請求していないの、単純にブリッツを「価値がない」としているのか、あるいは「実の息子ならいくらでも言うことを聞かせて利用できる(盗みをさせる)から今はこれだけでいい」と思ってるのか、どっちにしろロクな親じゃないですね。

 

第1弾はここでおしまいです。続きは順次投稿していく予定なのでお待ちください!特に解説が欲しい部分など有ればコメント欄で受け付けています。

ヘルヴァボスS2第1話“The Circus(サーカス)” あらすじ解説

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「誕生日だ!誕生日だ!」

幼いストラスが自分の誕生日を迎えてはしゃぐところから第1話は始まります。執事にたしなめられながらも、ストラスは今日が自分の王子としての役目を知る日であることにワクワクしています。

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そしてストラスの父・パイモンが息子と対面しにこやかに迎えます…が、パイモンは目の前の息子が沢山いる子供のうちのどの子なのかも分かっていない様子。それでもストラスは自分の王子としての仕事を教えられる運命の時を迎えます。

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ストラスには地球の天空や星、そして星による予言にまつわる研究が託されることになります。そして地球へ行くことを可能にしてくれる魔導書(グリモワール)を与えられ、いずれは自分の軍団を率いて、地獄の強力な王子となるのだと告げられ、ストラスはやる気に満ち溢れています。

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…と、続けざまにパイモンはストラスが新たなゴエティア一族の一員となる子を作らなければならないこと、そのために既に婚約者がいることを明かします。ストラスは写真の中で動物の首を絞める婚約者を見て泣き出してしまい、パイモンは泣き喚くストラスをなだめようと、町のサーカスに行くことを提案します。

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サーカスに来たものの、変わらず浮かない顔をしているストラス。そんな彼が目にしたのは、幼い頃のブリッツでした。

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ブリッツは風船で馬を作ろうとしますが失敗続き。結局出来上がったのは脚のない馬でした。ブリッツがめげずに即興でストーリーを作ってみせると、ストラスだけが笑います。

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「ほらな?あいつは分かってる」

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その後フィザローリは完璧に馬を作ってみせ、観客たちは盛り上がりますが、ストラスはブリッツのジョークが気に入った様子。それを見たパイモンはブリッツの父であるサーカスのリーダーに、ストラスの遊び相手としてブリッツを買う契約を持ちかけます。ブリッツの父は人気者のフィザローリではなくブリッツを買いたいのだと分かると面食らいますが、くしゃくしゃの紙幣とコンドームと引き換えに息子を売ることを了承します。

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そんな事はつゆしらず、ブリッツとフィザローリは風船で作った馬で楽しく遊んでいます。そこに父親が現れ、ブリッツは1日王子の遊び相手となるように、更にその間に屋敷から高価なものをありったけ盗んでくるように言われます。ブリッツは「もし捕まったら…」と怖がるものの、母親の助けになりたいという理由で渋々父親に従います。


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そうして屋敷に連れてこられたブリッツはストラスと対面します。初めての友達にワクワクするストラスを上手く説得して、ブリッツは「トレジャーハント」と称して「屋敷中のすごい物を集めて窓から投げ捨てるゲーム」を始めます。最初は不安そうな顔をしていたストラスも、次第にブリッツとの遊びを楽しみ始めます。

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ふと窓の外から物音が。屋敷の庭に忍び込んでいたブリッツの父親が盗んできたものを渡すように合図し、ブリッツが窓から投げた高価なものの詰まった袋を受け取って彼の目論見は成功した様子。

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場面は変わり、大きな木の下でストラスとブリッツがおしゃべりしています。ブリッツがストラスの本を見て日記なのかと尋ねると、ストラスは魔導書のことを説明します。

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「お父さまは僕が予言を知ることができるって言うんだけど、僕にはよく分からないんだ。でも分からなきゃいけない、それが僕が大人になった時の、ゴエティア一族に加わるための仕事なんだ。」

それを聞いたブリッツも自分の将来の野望を語り始めます。

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「オレは自分のサーカスを持って、誰よりも有名なインプになって、なんでも好きなことをやってやるんだ、一日中な!たっくさん金を稼いででっかいオフィスがある、でっかいビルを買うんだ!」

「大きなオフィス?サーカスに?」

「そう!でっかいオフィス!ピエロと馬のサーカスでさ!馬はみんな『ステイプラー(ホッチキス)』とか『ビスケットクイーン』みたいなイケてる名前なんだ!」

「きっと上手くいくよ。いいビジネスだと思うな。」

「だろ!もしお前が応募してきたら、雇ってやるよ!…多分な」

「君が、僕を雇うの?」

「ああ、もしオレがいいと思ったらな」

「合格できることを祈ってるよ!君はきっと、いいボスになるね」

「それ、皮肉で言ってるだろ。でも間違いないな!」

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それから25年後

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大人になり、ステラと結婚し、娘のオクタヴィアも生まれたストラス。何かの薬を飲んでいる様子もあり、ブリッツとの子供の頃の思い出から一変、あまり楽しい暮らしには見えません。新聞を開くと「まだ離婚してません:記念パーティ」の文字が。

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ステラが開催しているらしいパーティでは、友人達にストラスを馬鹿にして貶めるような話ばかりするステラと、そう遠くないところに1人で立っているストラス。ステラの罵詈雑言に気分を害されてか、かなり強い酒(アブサン)を一気に煽ります。

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警備員に声をかけられて視線を向けると、そこには大人になったブリッツの姿が。どうもブリッツはストラスの部屋に忍び込もうとしたらしく、少し考えた後、ストラスが自ら「対処」することに決まります。部屋に入り込もうとしていたブリッツに対し、ストラスはブリッツが25年ぶりに会いに来たと思っているようですが、ブリッツの25年前のことはあまり覚えていないのか、「久しぶりに会いにくるなら連絡してもよかったのに…」と話すストラスの言っていることがよく分かっていない様子です。しかし魔導書を手に入れるため、ブリッツは上手く話を合わせようとしながら虎視眈々と本を狙います。そのうちに魔導書を盗み出そうとしていることがバレないようにブリッツが咄嗟に誤魔化し続けた結果…

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…こうなったわけです。目隠しをして手足を縛ったストラスを置いて逃げ出そうとするブリッツですが…

「君には分からないだろう、私がどれだけ長い間こんな情熱を求めていたか、どれだけ重要なのか、私を求めてくれるのが… 私の初めての友達だなんて…」

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この言葉を聞いて、ブリッツは独り言のように

「ハァ… 分かった…さっさと終わらせるぞ」と呟きます。

「さっさと終わらせた」次の朝

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穏やかに眠っていたストラスが破壊音で目を覚ますと、ブリッツがステラと友人達のテーブルに落下して大惨事になっていた。怒り狂ったステラに「今のは何なの?!」と怒鳴られたストラスはバルコニーから「今のは、離婚を告げる音だ!!」と叫んで高笑い。「Still not divorsed(まだ離婚してません)」の横断幕を破って「divorsed(離婚しました)」にしてしまいます。

そして「現在」へ

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吹っ切れたようなストラスから一転、場面は第7話でブリッツとすれ違ったまま別れ、酔い潰れて床に倒れているストラスに移ります。薬を飲んだ後、スマホにあるブリッツの写真を見ながら、どの写真でもブリッツが不機嫌そうな顔をしているのを見て別れ際のブリッツの言葉を思い出しているのか、辛そうな顔をします。

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挿入歌「Stolas sings」シーズン1でストラスが登場する際に流れていたストラスのテーマ(“Stolas speaks”)をベースにしつつミュージカルナンバーとして再編された曲です。これは実際に聞くに限ります。f:id:hemmy_jam:20220814214953j:image

バルコニーに出ていたストラスの背後からステラが現れます。そのままストラスとステラは口論になり…

「たったひとつ、私が君の終わりのない罵倒と仕打ちに耐えてきた理由はあの子に普通の生活を送らせてやるためだ。これ以上は耐えられない。出ていってくれ、今すぐ!」

「出て行けって、どういう意味?」

「 立ち去ってほしいんだよ!この屋敷から、私の人生から!私たちは離婚するんだ!」

「よくも、そんなことを!他のゴエティア一族からどう思われると?アンドレアルフスが…」f:id:hemmy_jam:20220814222209j:image

「君の傲慢な兄弟がどう思おうとどうだっていい!唯一ゴエティア一族が私たちの結婚から求めていたあの子はもう17歳になった、これで終わりだ!」

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そしてステラは不穏なセリフを残して立ち去り…バルコニーにはストラスだけが残されてこのエピソードは幕を閉じます。

 

動画リンク:https://youtu.be/_spuxXnul0U